いろはかるた 『 か 』 武蔵第六天神社

歴史と人形のまち 岩槻 武蔵第六天神社

境内には、樹齢数百年と言われる藤の花をはじめ、牡丹・紫陽花・躑躅・西洋藤と言われるキングサリの花が咲き乱れ、元荒川の岸頭には桜並木が続き、埼玉の自然百選、岩槻の観光名所として風光明媚なお宮であります。

又、門前には、鯰の天麩羅、鰻の蒲焼き、鯉料理等で有名な老舗川魚料理店が立ち並んでおります。

 

  その昔、岩槻城下の繁栄を極めたる当時、江戸城の鬼門寺として有名な華林山慈恩寺や、日光廟に往来した諸人は、日光街道を曲げて現在の元荒川沿いを下って岩槻城下の第六天神社に奉拝したという記録が残されている。

また、戦国の世に、岩槻城主太田氏の将兵の信仰を得て、岩槻城下に暮らしを立てていた武士や町民や商人、農村の人々が、この草深い祠に奉拝して霊宝を賜ったといわれている。人形のまち岩槻 武蔵第六天神社

殊に農民の豊饒為福、商人の商売繁盛を図るには第六天神社の御神札がなくてはならないぬものであった。

年に一度、向かい天狗の絵馬と神札をおし戴いて家郷に持ち帰り、家内安泰・作物豊饒・災厄除去を祈れば、その霊験顕れて、秋の実りの収穫となり再び御礼に参り、年々信心者が殖えて、今日の第六天神社の大きな基盤となったのであります。

 

御眷属—天狗様

天狗様は第六天神社の御眷属(御使役)であり、諸々の心願や信仰の仲立ちされる役目を御持ちになり、古来から手書きの手法で伝わる向かい天狗絵馬を授かる人々は跡を絶たず、御神徳の雄大無限なるあらたかさを伝えております。

また、現在社殿の中に大切に保存されております御神木は、大天狗、烏天狗が宿り、奉拝者にご神徳を授けたと称され、今日も尚、災厄除去・無病息災のために御神木に触れる事を唯一の念願として奉拝する崇敬社でにぎわっております。

——– 武蔵第六天神社 配布資料より抜粋 ——–

天狗が昼寝をした杉

元荒川のほとりにある第六天神社は、桜の咲くころは大変美しい景観を見せています。

この第六天神社のご神木とされている大きな杉の木は、その昔、天狗が昼寝をした木なのだという言い伝えがあります。

杉の木のどの枝にどんな格好をして昼寝をしていたのでしょうか。いまとなっては知るすべもありません。

残念ながら天狗が昼寝をしたという杉の木は、昭和48年(1973年)の社殿改築の時に切り倒されて、現在では残っていません。

——– いわつき郷土文庫 第2集 岩槻の伝説 さいたま市教育委員会 ——–

 

東武アーバンパークライン 岩槻駅下車
岩槻駅より朝日バスをご利用ください。
「越谷駅西口」行き又は「水上公園」行きでバス停「巻の上」にて下車徒歩10分

 

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