内飾り鎧・兜が主役です。

端午の節句にはお子様の無事な成長を願う鎧兜を飾ります ♪

長い武家社会の中で、鎧や兜は男子にとっては非常に大切なものでした。

戦いの身体保護として鎧・兜は身を護るという大切な役目を持っていたため、今日では、その精神を大事にし、五月人形として鎧兜を飾るようになりました。

男の子の誕生を祝い、無事に成長して、強く、立派な男子となるようにとのご家族の願いがあります。

つまり、鎧兜が身を護って、その子に災いがふりかかりませんように、受験・就職・結婚など、人生の幸福にめぐまれますようにという思いがこめられているのです。

 

五月人形の飾りには大きく分けて二通りあります。

外飾りの鯉のぼりや武者絵飾りと内飾りでは鎧・兜飾りや大将飾りがございます。

五月人形は国宝模写鎧飾り 愛媛 大山祇神社所蔵 国宝 紫糸威大鎧模写  四分之一 鎧飾り

五月人形は格式高く豪華な国宝・重文模写鎧兜飾りが人気です。

式正大鎧 障子の板 逆板 栴檀 鳩尾板 蝙蝠付

 

大鎧は装具が完備され、兜や袖、草摺くさずりが大きく作られた大型の鎧でむ、平安時代末期に完成し、騎馬戦時代の源平合戦が最盛期。

大鎧は腰回りを防御する草摺は、騎馬用に便利に、前後左右の四間に分けられ、胴部を威糸で頑丈につながれています。

 

胴の正面には弦走つるばしりには時代によって色々な文様を用いられた染め革が目を引きます。

広島 厳島社所蔵 重要文化財 黒韋威肩紅の大鎧模写   三分之一 鎧飾り

↑ 広島 厳島社所蔵 重要文化財 黒韋威肩紅の大鎧模写 三分之一 鎧飾り 

赤糸威・紺糸威・白糸褄取威等鮮やかなまた、カラフルな色目も人気の理由です。

五月人形 東京 御岳神社所蔵 重要文化財 紫裾濃威大鎧模写 鎧飾り

↑ 東京 御岳神社所蔵 重要文化財 紫裾濃威大鎧模写 鎧飾り

また、戦国の世を逞しく勝ち抜いた武将の鎧兜も豊富に取り揃えてございます。

戦国武将は織田信長・上杉謙信・武田信玄・豊臣秀吉・徳川家康・伊達政宗・本多忠勝・真田幸村・直江兼続・蒲生氏郷等

人形のまち岩槻 小木人形 五月人形 戦国武将鎧兜

戦国武将と言えばユニークな変わり兜が有名です。

  • 徳川家康公所用 大黒頭巾形兜だいこくずきんなりかぶと(久能山東照宮博物館蔵)
  • 徳川家康公所用 一の谷大釘後立兜いちのたにおおくぎうしろだてかぶと(東京国立博物館蔵)
  • 黒田長政所用 桃形大水牛脇立兜ももなりだいすいぎゅうわきたてかぶと(福岡市博物館蔵)
  • 豊臣秀吉所用 一の谷馬藺兜いちのたにばりんかぶと(大阪城天守閣像)

お子様の初節句の五月人形は春分の日頃から四月中旬までには飾りたいものです。

また、重要なことですが、毎年飾ってあげてほしいものです。