おひなさまに見られる一つ一つにはしっかりと役割と意味があります

★お子さまに『ひな祭り』のいろいろなお話をしてあげて下さい★

ひな祭りの風習が一般庶民に浸透されたのは、江戸時代中期以降

お内裏さま

 

 

一番上段は『お内裏さま』といってお殿さまとお姫さまは天皇様、皇后様です。
関東地方では向かって左が男びな、右が女びなの並べ方が多く、また京都では男びなが右に、女雛が左に飾ります。かつて京都御所において、『天子南面』天皇さまは南に面してということによるものとされます。


三人官女

 

 

上から二段目は『三人官女』です。
お祝いの白酒を持ってお仕えしています。両脇が立ち姿、真ん中中央が座り姿て゜、持ち物は向かって右から、長柄銚子(ながえのちょうし)、嶋台、加えの銚子という並べ順になり、中央の松竹梅を飾り付けた「嶋台」の代わりに「三宝」を持たせることもあります。


五人囃子

 

 

上から三段目は『五人囃子』です。
今でいう美少年の楽団です。打楽器に笛を加えた能楽の囃子で向かって左から太鼓、大鼓(おおかわ)、小鼓(こかわ)、笛、謡の五人揃い、鳴り物の大きな音の順に並びます。


隋臣

 

 

上から四段目は『隋臣』です。
家や人を守る仕事の右大臣、左大臣で文武両道の意味深く、老人と若人で一組になります。左大臣(老人)は学問と知性の持ち主で向かって右側に座し、右大臣(若人)は力を司るものです。

おひなさまも桜橘、嫁入り道具がついて七段飾りになるとさすがに豪華です

緋毛氈

 

 

『緋毛氈』はひな祭りには格別の華やぎを演出。
昔「天然痘」除けと、「蚤」除けとしての意味篭め飾りました。

五段目には御所の紫宸殿前の左近の桜、右近の橘を模写し、向かって右に桜の木、左に黄色の実のついた橘の木を配します。

六段目

 

 

六段目は箪笥、鋏箱,長持、鏡台、針箱、火鉢、茶の湯道具、七段目は御駕籠、重箱、御所車

おひなさまの納められる箱には、お子様のお名前・生年月日・贈り主のお名前を書き記しておくことも思い出になります。
お母様のおひなさまと並べて飾って見ることも楽しいでしょう。

女子、子供はひな段に桃の花、白酒、草もちを供え、その前で会食をすることを好みます。

昔の人は農耕仕事が忙しくなる前の一日を集団で野山や海辺で共同飲食をする行事が三月三日や四月八日に多くありました。

その風習が今のおひなさまと共に賑やかに会食を楽しむことになったようです

  • ■節供と節句の持つ意味■

     

     

    • ひな祭りとは昔中国には、三月初めの巳の日に川に入って、身の穢れを浄める風習がありました。この風習と農耕の季節を迎えるこの時期に、海や山や野で一日を過ごす古代の日本の風習が合わさり、紙の人形に自分の穢れやわざわいをうつして、川や海に流す『流しびな』の行事が生まれました。
      平安時代に『流しびな』と幼い子供たちの「ひなのあそび」が結びつき、時代が室町から江戸移るにつれ、人形や道具を飾って、女の子の成長と幸せを願う日になり、『桃の節句』とも呼ばれています。
    • 現在は節供を節句と書く所が多いですが、本来は神さまに供えた供え物自体ですが、これを行う日そのもを「せっく」としたからです。
      皆様に親しまれている「うれしいひなまつり」の歌が流れます
    • 春の弥生の-——何より嬉しい雛祭り
    • 待ち遠しい春は確かに近づき、雪国でも次第に雪も解け、地面には草も萌え出す。立春をむかえると、春の気配も色濃く、梅の花も満開となり、瞬く間に、すみれ、たんぽぽ、れんげ、ねこやなぎ、ひがんさくら、ももなど花が咲き始める。
      そんな中の3月3日にいろいろな供物を神さま、仏様にお供えしお祭りして供養をいたします。
  • ■おひなさまのお供えもののお話■

     

     

    • 『菱餅』
      広辞苑には(イヤオイの転 ) 陰暦三月の異称・草木がいよいよ生い茂るとなっている。時には春嵐といって、激しい風も吹くこともある。春雷といって、雷の鳴ることもある。こんな定まらない気候の中に季節の移り変わりを的確に捉えているものに雛人形のお供え物として欠くことが出来ない菱餅がございます。
      菱餅の色である『白・緑・紅』は「白い雪が解けて、緑の芽がめばえ、紅の花がさく」という意味があります。
    • 菱餅の赤を桃の花、緑を草餅、白を白酒ともする
    • 白・緑・赤の三種類の餅をを菱形に切って三枚重ねをしたもの。
      白は雪、邪気を祓うとされているよもぎ餅の緑色、桃の花の赤と、待ちに待っての若草の萌え出る頃の様子を表わしています。
      形が尖っているということも邪気を祓う意味の名残とされています。
    • 『白酒』
      室町時代からの供え物の「白酒」または「桃花酒」
      昔は雛祭りは女の子だけのお祭りでなく、女性たも雛人形で遊び、野に出かけ、たくさんの女性たちが集まって、雛を流した後に白酒をかわしながら楽しく日を過ごしました。
    • 白酒の由来は、大蛇を宿ってしまった女性が3月3日に白酒を飲むと、胎内の大蛇を流産させることが出来ると事を聞きそのようにしたお話しから、胎内に悪い子が宿らないように、3月3日に白酒を飲むようになりました。
      古く古事記から邪気を払う力があるとされている、桃の花びらを白酒に浮かべて飲むことは、風情豊か、また縁起よしとして良くなされている飲み方です。
    • 「曲水の宴」で和歌を詠む、この際に桃酒を飲み、ヨモギ餅を食べ身体の邪気払いをした
    • 『丸餅』
      高杯で飾る二重かさねのお餅は赤と白で太陽と月を象徴する意味がこめられています。
      官女の間に高杯を置き、紅白のめでたい重ね餅を供えます。
    • 『桃の花』
      日本や中国では、ももは『悪魔を祓う神様の木』と言われます。

『うれしいひなまつり』の歌詩には、いろいろなおひなさまが登場します。お子様と歌いながら、それぞれのおひなさまを確認しながら飾ってあげるのは、とても楽しいことです

物の大切さを言葉でなく
お母様のおひなさまを大切にしている姿で教えます

おひなさまの飾り方のご案内

  • おひなさまの飾っておく場所を決めます

     

     

    • お子様が小さい場合には安全な場所を第一に考えて頂きます
    • 床の間の上に飾る場合に本などで床との高さの調整をしておくと便利です
  • おひなさまの飾り方のパンフレットは手元に用意します
  • おひなさま一式を取り出す前にメモ帳か写真を撮って保存しておきます

     

     

    • お人形は型くずれ防止に注意を払って収納を考えてございますので、特に注意して下さい
    • 収納する場合にも役立ちますので是非お願い致します
  • 飾りつけにはお人形に限らずすべて白い布製の手袋をご使用下さい

     

     

    • 素手では手油がついたり、ゴミがつきやすく、引っかき傷の発生にもなります
  • おひなさまを飾る前に飾り台、屏風、雪洞、桜橘、お道具等を確認しながら出します

     

     

    • 屏風の上下、飾り台の前後は特に気をつけて下さい
    • 桜橘を箱から取り出す際、素材により壊れやすい物もあります、そっと丁寧に出してください
  • おひなさまは男雛、女雛に限らずすべてのお人形はお顔に紙などで覆いをしますので、剥がす際には髪のくずれをしないため、そっと無理をしないで丁寧にお願いいたします

     

     

    • 薄紙や顔紙は捨てずにとっておいて下さい
  • おひなさまにはところどころにセロハンをかけてありますので、なるべく外さない方が良いでしょう

     

     

    • 男雛の「平緒の垂れ」は外すと丸くボンボンのようになりますので、外さないで下さい
    • 女雛の袴などは汚れを防ぎますので、外さないで下さい
  • おひなさまの持ち物の持たせ方で多少はお人形の腕は自由に動きますので、調整して下さい

     

     

    • 物によっては手から落ちやすいものが有りますが、綿などで工夫してください
    • 収納する場合はいつでも外した状態で保存をしますので、取り付け完了時は写真を撮ります
  • 一応飾りつけが終わりましたら、少し離れた場所から再確認して下さい。また、全体写真も撮ってください

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