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「菊の節句」ともいわれるこの日には、平安時代の貴族のあいだでは、女性には特別な習慣が。
菊の被綿 (きくのきせわた)
重陽の節句の前夜の八日に、菊の花を高価な真綿で覆い、菊の露と上品な菊の香りを移します。
露に湿ったその真綿を肌にあてて清めると、若返り、寿命が千年延びると言われていたようです。
紫式部日記
菊の露わかゆばかりに袖ふれて 花のあるじに千代はゆづらむ
藤原道長の奥方から菊の花を真綿で覆ったものを贈られた紫式部は、ほんの袖先だけ触れさせていただき千年の寿命はあなたにお返しします。という歌を詠まれたと。